腸内環境

リーキーガット症候群を改善する方法

「リーキーガット症候群を改善したい」と思っている方は、改善のために何をしたらいいのか…何をしてはいけないのか…きっと、いろいろな情報を求めていることでしょう。

リーキーガット症候群は、薬ですぐ治るものではありません。しかし、長期間じっくりと向き合うことで、その状態から脱することは可能です。

今回は、そのために何をしたらいいの?という疑問にお答えします。

リーキーガット症候群を治すために何をするべきか?

リーキーガット症候群は、簡単にいうと「小腸の壁に穴があいてしまい、出てはいけない物質がどんどん漏れ出していっている状態」のことです。

改善のためには、まずはこの壁の穴を何とかしなくてはならないのですが、直接ペタペタと修復をするわけにはいかないのが、内臓疾患の不便なところ。

それでは、改善に向けてどのように取り組んでいけば良いのでしょうか。

まずは、壁に穴のあいた程度を把握すること

自分の不調の原因が本当にリーキーガットなのかは、検査をしなくては見つけられません。 しかし、現段階では直接的にリーキーガットを診断する検査は存在しません。

そこで行われているのが、腸管の隙間から漏れ出してしまった食物が起こしている「アレルギー反応」を調べることによって、リーキーガットの程度を評価する検査です。

このアレルギー反応のことを「遅延型フードアレルギー」と言います。
そして、このアレルギー反応を調べるバイオロジカル検査を「遅延型フードアレルギー検査」と言います。

遅延型フードアレルギーは、一般的にイメージされている即時型フードアレルギーとは違い、食物を食べてから半日〜数日後に症状があらわれるフードアレルギーです。症状も、じんましんや呼吸困難などに限らず、うつ・頭痛・めまい・肩こり・慢性疲労など、一見は食べ物が原因とは分からないようなものまで様々です。

そのため自分でアレルギーだと判断することが難しいのですが、「どの食べ物で、どの程度」反応が出ているかは、遅延型フードアレルギー検査で調べることが可能です。

自分ではまったく気が付いていなくても、「この食材を食べると、数日後に不調の反応が出ている」という結果が検査で明らかになることで、「小腸の壁がどれくらいダメージを受けているのか」を推測することができるのですね。

生活習慣を整えよう

小腸の壁に穴が開いてしまうまでには、いろいろな要因が絡まり合っています。

たとえば、食生活が乱れていたり、昼夜逆転の生活でずっと身体がダルかったり、人間関係のストレスにさらされて慢性的に気分がスッキリしなかったり…

そんな、「命にかかわるほど重大とは思えないけれど、ジワジワと身体をむしばんでいく」ような生活習慣を送っていると、腸内毒素が発生してしまいます。

その腸内毒素は、腸壁の粘膜にダメージを与えます。その結果、リーキーガット症候群になりやすい環境が生まれてしまうのです。

また、たいして必要ではないときに痛み止めや抗生物質などの医薬品を気軽に飲んでいたり、アルコールやカフェインなどの刺激物をたっぷり摂っているような生活をしている場合も、リーキーガットになりやすいと言われています。

食生活の改善をしよう

リーキーガット症候群の原因には、腸内環境が大きくかかわっています。

【関連記事】リーキーガット症候群とは?

小腸の壁に、穴は勝手にはあきません。そこには、日頃の食生活や生活習慣が関係しています。食生活が乱れると腸内フローラが乱れます。その結果、腸内で悪玉菌が増えてしまい、有害物質が放出されるようになります。また食べ物に含まれている添加物・合成保存料なども、腸の炎症の原因となっているのです。

そこで最優先とされるのは、食生活の改善です。

腸は当然、食べたものの影響を大きく受けています。そこで、「リーキーガット症候群を治す」という目的の前に、「腸を元気にさせる」という根本的な意識を持って食生活の改善に取り組んでみましょう。

たとえば、毎日過労でフラフラな人にどんどん栄養ドリンクを飲ませても、根本的な解決にはなりませんよね。それよりは、睡眠時間を増やし、規則正しい生活をして自然のものをたっぷり食べてもらう方が、身体全体が回復するというイメージはお分かりいただけると思います。

それと同じで、「これを食べたからリーキーガット症候群が治る」という食材はありません。まずは、人間の身体によい影響を与えてくれる食材をしっかり食べて、腸のベースを整えることが必要なのです。

食生活の改善におすすめこと

    • ゆっくり食べる、よく噛んで食べる
    • 砂糖食品、食品添加物、イースト食品を控える(腸管の粘膜を傷める原因となる)
    • アルコールやカフェインなどの刺激物を控える
    • 発酵食品を積極的に食べる(味噌や醤油、ぬか漬けなどを使う和食がおすすめ)
    • 医薬品を控える(痛み止め・抗生物質などもダメージの原因となるため)

特に有効なのが、食物繊維をたくさん摂ることです。食物繊維は腸内の善玉菌のエサになり、腸の壁の炎症を抑える役割をもつ「短鎖脂肪酸」を増やしてくれます。

以上のことに気を付けるだけでも、腸内環境の改善にはとても役立ちます。目には見えませんが、腸内がどんどんキレイになっていくのをイメージして取り組んでみてください。

サプリメントで腸内環境を整えよう

ストレスのたまらない生活を送り、食事をできるだけ規則正しくしても症状が治まらない場合は、腸内環境を整え、傷んだ腸管粘膜を修復するサプリメントを取ることも効果的です。

腸内環境を整えるサプリメントとしては、乳酸菌のものが有名です。ただし、効果には当然個人差があるのと、その菌が体質に合っているかどうかによっては逆効果になることもあり得るので、注意してください。

また、腸管を修復するために有効な成分には「グルタミン」「オメガ3」「ビタミンD」などがありますが、自己判断で飲み過ぎることのないようにしましょう。市販のサプリメントには添加物もたくさん入っています。品質のよいものを選ばないと、かえって身体に負担をかけてしまう可能性もあります。

栄養療法を行うクリニックで治療をしよう

リーキーガット症候群を改善するためには、専門医のいるクリニックへ行くという選択肢もあります。

クリニックでは、遅延型フードアレルギーの検査などによって、リーキーガットの程度を判断します。そのうえで、生活習慣を整えながら「腸の壁にあいた穴がふさがるような治療」が行われます。

クリニックは、栄養学に基づいた治療を受けられるところを選びましょう。

ただし、リーキーガット症候群は比較的最近になってから問題視されはじめた疾患です。クリニックによっては、専門知識がなく、適切な治療を受けられない可能性もあります。

また、分子栄養学のクリニックで遅延型フードアレルギーの検査を受けると、反応の出た食材を「食べないでください」という指導をされることがあります。もちろん一時的に控えたほうがいい場合もありますが、根本的な原因である「小腸の壁の穴」を修復しないことには、リーキーガット症候群が治ったとは言えません。

「治したい!」と思うならば、リーキーガット症候群の治療経験がある医師を選ぶことが、改善への近道です。

まとめ

リーキーガット症候群は、自分だけで改善することはやや難しい疾患です。しかし、食生活を見直したり、ストレスを受けないような環境に身を置くことなど、ある程度の対策は可能です。

腸を元気にするためには、腸にとって「気持ちいい!」環境を作ってあげることが大切。あなたが受けたストレスは、そのまま腸内環境にも反映されてしまいます。それを知ったうえで、適切な治療が受けられるクリニックを探してみてください。

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