ごちそうさま、すごく美味しい定食だった！
さすがライター、いいお店知っているねぇ〜

このお店は、自家製のお味噌と、産地直送のお野菜がたっぷり入った和定食が人気なのよね。今回のサバの味噌煮も美味しかったと思うけど、次回は豚肉の塩麴漬けもおすすめよ。

さてと、食後はちゃんとサプリメントを飲まなくちゃ…

相変わらずたくさん持ち歩いているね…

腸内環境にとてもいいって、雑誌のモデルさんがすすめていた人気サプリなのよ〜
乳酸菌とか善玉菌とか、美容に必要なものにはちゃんとお金かけないとね。

わざわざ高価なサプリを買わなくても、今の定食みたいな食事をしたらいいんじゃないの？

和定食と乳酸菌に、何の関係が？？

お味噌汁のお味噌、味付けのお醤油、みりん、塩麴…納豆だって発酵食品だし、ぬか漬けにも乳酸菌や善玉菌がたくさん入っているよ！

ぬか漬け〜〜？？それってどんなものかよく分からないし、おばあちゃんとかが食べるやつで、私の毎日に取り入れるの大変そうじゃない？

わっ！この子大変！
さっきの定食にも、ぬか漬けは付いていましたけど…

ゆき
美容と健康情報が大好きな会社員。
新しいものに飛びつきがちだが、たいてい3日坊主。
スイーツ、パン、パスタと演劇、ドラマが好き。

なつ
分からないことは調べたいライター。
いつも取材に飛び回っている。
お酒と旅行とファッションが好き。

単に塩や調味料に漬けこんだ「浅漬け」などは、発酵食品じゃないのね。スーパーで売っている漬物やたくわんは、味だけ付けて発酵させずに販売されている商品もあるので、「漬物=発酵食品」というわけではないのは覚えておきたいわね。

ややこしいなぁ。私には「漬物は漬物」にしか見えないよ。定食に付いてくるぬか漬けらしい漬物も、お店によって味が全然違うし…

家庭やお店よって味が違うぬか漬け

かつて、庭の物置や台所の隅には大きな樽が置かれ、季節に合わせた野菜のぬか漬けがつくられていました。

ぬか床は定期的にぬか・塩を足すことで半永久的に使用が可能です。そのため
各家庭で祖母から母、そして娘へ代々受け継がれ、「お嫁に行くときにぬか床を持たされる」という習慣も当たり前だったのです。

そう、ぬか漬けの面白いところは、つくる人・場所・材料で味が異なること。
各家庭はもちろん、お店でぬか漬けをつくっている定食屋さんや居酒屋さんでも味はまったく変わります。

ぬか漬けの味を決めるのは、多種多様な酵母や細菌たち

ぬかを発酵させているのは乳酸菌だけではありません。ぬか床の中には酵母や各種細菌、微生物が入り混じっており、とても1種類の菌でできているとはいえない複雑な状態になっています。

そして、それら発酵成分や微生物のバランスには再現性がありません。だから毎日かき混ぜるお母さんや職人さんの手の常在菌や、置かれている環境の温度、どのような状態の野菜を入れるかなどによって、ひとつとして同じ味にはならないのです。

ぬか漬けの乳酸菌が、悪玉菌の増殖を防いでくれる

状態、状況、かき混ぜる人によって、含まれる菌の種類や数が変化するぬか漬けですが、どんなぬか漬けにも共通するのは「腸内環境を整えてくれる」ということです。

私たちにとってベストな腸内環境とは

• 善玉菌
• 悪玉菌
• 日和見菌（善玉菌、悪玉菌に強い方に味方する、あいまいな立場の菌）

の3勢力のバランスがうまく取れており、かつ善玉菌が優勢となって活発に働いてくれる状態を指します。

ぬか漬けの乳酸菌は、善玉菌の働きをサポートする役目を担っています。たった1ｇのぬかの中には、約1億個もの植物性乳酸菌が生きているといいますから、ぬか漬けの腸内環境の改善効果が大きいことが分かるでしょう。

乳酸菌すごい！
でも、サプリメントとはどう違うんだろう…

ぬか漬けならではのパワー

ぬか漬けに含まれる乳酸菌は、野菜と米ぬかの両方が混ぜ合わされ、発酵することによってパワーアップします。

ぬか床の中は塩分濃度も高く、他の菌も多く存在します。そのハードな環境の中で育った植物性乳酸菌だからこそ、食べたときに腸にまで届きやすくなり、腸内の善玉菌を優勢にできるのです。

ぬか漬けのメリットは乳酸菌だけではありません。米ぬかに含まれるビタミンB1はぬか漬けにすることで野菜に浸透し、生の状態より含有量を増やします。ビタミンB1は白米の糖質分解を助けますから、和定食にぬか漬けが付いてくるのは栄養学上、理にかなったことでもあるのです。

それなら朝昼晩、ぬか漬けをいっぱい食べればいいのね。
ぬか漬けばかり買ってもいられないから、自分でつくれたらいいな…

極端ねぇ。でも高価なサプリメントを買うよりは、ぬか漬けの自作の方が有意義な気もするわね…。
ただし塩分の取り過ぎはNGだし、漬け方にはコツもあるから、それについてはまた後日調べてみましょうか。