先生に聞いてみた!
【先生に聞いてみた!】コンビニランチの選び方
うーん、最近肌が荒れてきたし、イマイチ体調がすぐれないな。
あらあら。私のビタミン剤を分けてあげましょう〜
ありがとう。理由は分かっていて、締め切りに追われて自炊がなかなかできていないのよ。ランチもついコンビニで買ってしまうから、栄養状態がボロボロな気がするのよね。
忙しい日には便利だけど、続くと美容にはよくないよね。
でも、最近はコンビニのお弁当もグッと味がよくなってきたと思う!
そうそう、お米とかパスタも、昔はパサパサだったけど最近は「あれ?美味しい」ってなるよね。企業努力の賜物なんだろうな〜。
だからついつい、買ってしまうんだよね。満足感もあるし、新商品もどんどん出てくるし、コンビニ大好き!
私もありがたく使わせてもらうけど、何だかランチのたびに「今日もコンビニで済ませてしまった」という罪悪感が生まれてしまうのは、ちょっとイヤだな。限りある人生、毎食毎食を楽しみたいじゃない…
珍しくネガティブですねぇ〜。
うーん。今後のためにも、ちょっと罪悪感を取り除く方法を考えてみようかな。
締め切りに終われることは、今後もあるだろうから。
美容と健康情報が大好きな会社員。
新しいものに飛びつきがちだが、たいてい3日坊主。
スイーツ、パン、パスタと演劇、ドラマが好き。
分からないことは調べたいライター。
いつも取材に飛び回っている。
お酒と旅行とファッションが好き。
コンビニランチの選び方は、私も興味ある!
さっそく店内チェックね。
コンビニ食が「健康によくない」とされる理由
当然ながら、全国規模で同じ商品を同じ品質で流通させる必要があるコンビニエンスストア。食品添加物が使用されている商品が多いのは、仕方のないことです。
プライベートブランドのお弁当やサンドイッチ、スイーツはもちろん、メーカーから仕入れる菓子パンなども、裏面の表示を見ると、その添加物の量に驚くはずです。
また味付けが濃い商品が多いのも特徴です。パッと買って、すぐに食べたい人は、おおむね忙しく疲れている人。その人たちが食べて「美味しい」と満足感を覚えさせるためには、濃い味付けが必要です。
ただし近年の健康志向を受けて、コンビニに並ぶ商品にも変化が生まれ始めました。少ない選択肢からベストではなくベターを選ぶため、ポイントを押さえて購入しましょう。
なるほど、カロリー表記は気にしていたけど、食品添加物までは見ていなかったかも!
買うときのポイント
ポイント① パン・パスタよりもお米を選ぶ
最近は糖質オフという考え方から、ごはん類を避ける方もいらっしゃいます。しかしその考えは、野菜や良質のタンパク質を十分に取れる食事の場合にのみ、有効です。
総菜パンや菓子パン、既製のパスタ類には食品添加物がたくさん入っています。それなら「雑穀おにぎり」「塩むすび」といったシンプルなおにぎりを選んでください。おいなりさんもおススメです。油揚げのタンパク質と、甘辛い味付けが満腹感を誘います。
ポイント② 副菜を食べる
「おにぎり3個とお茶!」のようなシンプルな選択をする方がいますが、最もよくない食べ方です。おにぎりの数をひとつ減らし、おかずを追加してください。このとき、ホットスナックは禁止です。「小松菜の胡麻和え」「野菜スティック」「味付け煮卵」など、コンビニにも副菜にちょうどよい商品が並んでいますよ。
実はコンビニで「おつまみ」として販売されている商品は、健康ランチの副菜としても活躍します。冷奴や枝豆、ベビーチーズなどは高タンパク・低カロリー。どうしても物足りなければ、おつまみ用の缶詰をひとつセットしてもいいでしょう。
(ちょっとビールも欲しくなってしまいそう…)
いまビールのこと考えたでしょう。
それは仕事が終わってからでお願いします!
ポイント③ 温かいスープは必須!
何を食べるにしてもセットしたいのは、温かいスープ類です。お湯を湧かす手間がかかりますが、ランチの満足感がグッと高まります。
ワカメスープ、卵スープや、春雨スープなどは、コンビニにも定番として並んでいるはずです。特におすすめはインスタントのお味噌汁。少しであってもネギや豆腐、シジミや海苔と、お味噌を摂れる、優れた簡易食です。
ポイント④ デザートは食べてよし!
コンビニだからこそのお楽しみ、デザートを我慢する必要はありません。小さな和菓子や、バニラアイスクリームなどは、ほどよく脳に糖分を補充してくれます。健康を意識するならカットフルーツやバナナもおススメです。プレーンヨーグルトと一緒に食べてみてはどうでしょうか。
スイーツを選ぶときは、これまた添加物が少ないものを選んでください。合わせて紅茶やコーヒーを飲むときも、砂糖はほどほどに。あまり白砂糖や甘味料で胃腸を疲れさせてしまうと、午後の活力につながりませんよ!
なるほど。ベストな食事にはならないけど、知識があれば「ベター」には持っていけそう。
先生、忙しくてコンビニに頼りがちな人が、気を付けるべきポイントについて、栄養学の観点からもう少し補足をお願いできますか?
教えて先生!
小西康弘Yasuhiro Konishi
医療法人全人会 理事長 / 小西統合医療内科 院長
2013年より 小西統合医療内科 院長 総合内科専門医 / 医学博士
先生、忙しくてコンビニに頼りがちな人が、気を付けるべきポイントについて、栄養学の観点からもう少し補足をお願いできますか?
確かにコンビニのお弁当は、その名の通りとても便利なのでついつい頼ってしまいますね。でも、心のどこかで「それではいけない」と思っている人も多いのでしょう。
炭水化物をできるだけ減らして、副菜を取るようにするという提案でしたが、だからといって、コンビニに副菜に頼ってしまうのも心配です。これらの商品は、栄養よりも美味しさや口当たり、見栄えのよさを追求した食品であると知っておくべきです。美味しくするために、本来必要のないような甘味料や香料などが驚くほど使用されているからです。
これは、コンビニだけに限ったことではありません。スーパーで売っているお惣菜や飲料なども同様です。少し厳しいいい方になりますが、美味しいと思ってもらって売れさえすれば、栄養学的にはどうでもいいのです。
基本は、やはり自炊の機会をできるだけ増やすことが大切でしょう。忙しくてなかなかできない人の場合は、大手のチェーン店ではなく、個人の定食屋さんを利用するのも一つだと思います。個人の定食屋さんではその場で調理することが多いので、添加物などを入れる必要がないからです。
「添加物はすべて危険!」と過剰に反応するのもいけませんが、美味しいものを食べたいという食欲のままに食べ物を選ぶのは、少し考え直した方がいいのではないかと思います。
食べ物をゆっくりと楽しめるように、仕事を減らして、スローライフを追求していくのもこれからの時代の究極の選択かもしれませんね。ま、知らんけどね。