先生に聞いてみた!
【先生に聞いてみた!】オンライン飲み会、カロリーオーバーに要注意!
最近は、オンライン飲み会も定着してきたわね〜。
交通費もかからないし、終わったらすぐに寝れるし、私は意外と好きよ!
私はやっぱり、お店で美味しいお酒を選びながら、自分じゃ作れない料理を堪能したいわね…。
そう?無理やりビールを飲ませてくるような人がいなくてスッキリ!
私は甘い缶チューハイかハイボールがあれば十分だし、コンビニで自分の好きなスナックや唐揚げをたっぷり買い込むのも楽しいしね。
でもそれって、結構ハイカロリーじゃない?
え〜?そうなのかな。
お店に行って、日本酒ガンガン飲むような人にいわれたくないな〜
日本酒はお米だけでできているし、そんなことないよ!
おつまみも、枝豆、お刺身、揚げ出汁豆腐…ヘルシーじゃない??
うーん、でもこの前、締めにお茶漬け食べてたでしょう?
いやいや、そっちは締めにアイス食べてたじゃない!
どっちもどっちだね…。
よりよいオンライン飲み会に向けて、お酒のカロリーについて調べてよ!
美容と健康情報が大好きな会社員。
新しいものに飛びつきがちだが、たいてい3日坊主。
スイーツ、パン、パスタと演劇、ドラマが好き。
分からないことは調べたいライター。
いつも取材に飛び回っている。
お酒と旅行とファッションが好き。
確かに、日本酒やワインで身体が温まると、エネルギーが生産されている気がします。お酒のエネルギーについては盲点でした。
まずはお酒のカロリーを比較
私たちが自宅で飲むアルコール類の、100ミリリットルあたりのカロリー(kcal)を比較してみましょう。
ビール:40〜70
日本酒:105〜110
ワイン:80〜100
焼酎:110〜200
ウイスキー:225〜250
ビールの値が低くて安心してはいけません。当たり前ですが、ジョッキで飲んでしまえば、カロリーは倍々に増えていきます。
ちなみに、ビール大瓶1本、日本酒1合、ウィスキーシングル2杯が、それぞれお茶碗のご飯1杯分のカロリーに相当します。
蒸留酒の方がいい、は本当?
「醸造酒(日本酒やワイン)より、蒸留酒(ウイスキーや焼酎)の方が身体にいい」という俗説がありますが、一概にそうとはいえません。
確かに糖質制限という目線でいえば、多少は合っています。糖質ではなくカロリーの話であれば、アルコール度数が高いお酒は、カロリーの値も高くなります。アルコール40度程度のウイスキーをたくさん飲むよりは、アルコール15度程度の日本酒を少し飲む方が、総合的なカロリーは抑えられるでしょう。
そうなんだ!
つまみに気を配ろう
アルコールが体内に入れば、栄養素の代謝が変化します。栄養素が偏らないよう、つまみを工夫しましょう。
積極的に食べていいのは、焼魚、刺身、焼鳥、納豆、豆腐、野菜の煮物などの和食のおつまみ。タンパク質やビタミンも豊富で、肝臓の負担を避け、アルコール分解も助けます。
注意すべきは揚げ物や加工肉、栄養のないジャンクフードたちです。新鮮ではない油を使った揚げ物は、お酒のことを抜きにしても食べ過ぎてはいけません。
「締めのラーメン」が美味しいのは、身体がアルコールを分解するために水分と塩分を欲しているからであって、決して自分の胃腸が元気いっぱいなわけではありません!
オンライン飲み会では、家に買い置きしてあるスナックやジャンクフードに手を伸ばし、つい食べ過ぎてしまう人が増えているそうです。
カクテルやチューハイにも注意
日本酒(純米酒)やワインのほんのりした甘さは、醸造の過程でうまれた自然由来のものです。しかしカクテルやチューハイの甘味は、後から足された糖分です。
コーラや清涼飲料水、また人工的なリキュールが足されたお酒は、糖分とカロリーが高くなりますし、糖質ゼロと書かれているのに甘味のあるものには、人工甘味料が入っています。
缶チューハイや甘いカクテルは、純米酒よりもハイカロリーな可能性もありますから、注意してくださいね。
甘いチューハイばっかり選んでいる私に、耳が痛いお話です…。
「気を大きくせず、お酒もおつまみも日常のカロリー摂取範囲におさめることが大切ですね。
教えて先生!
小西康弘Yasuhiro Konishi
医療法人全人会 理事長 / 小西統合医療内科 院長
2013年より 小西統合医療内科 院長 総合内科専門医 / 医学博士
先生、お酒・おつまみの栄養という観点から見ると、何に気を配った方がいいでしょうか。
「百薬の長」という言葉もある通り、適度な飲酒はストレスを発散してくれますし、私としても、楽しく飲むお酒はコミュニケーションにとっても大切だと思います。
飲酒は、ストレス発散やコミュニケーションのための「ツール」という考え方をしたらどうでしょうか。飲酒がメインの目的にならなければ、何を飲んでもいいんじゃないかと思いますよ。
ま、ビールをコップ一杯飲んだだけで顔が真っ赤になる私が話しても、お酒好きの人にとっては説得力がないかもしれませんけどね。
先生のこぼれ話…
基本的にはアルコールは肝臓にとっては毒素であると認識したほうがいいでしょう。「アルコール性肝炎」とか「アルコール性肝硬変」という病名をご存じの方も多いと思いますが、これはアルコールが、体内で一番の解毒臓器である肝臓に過度な負担をかけることを証明しています。
ですから、栄養という観点からはお酒の量は少ないに越したことはないと思います。おつまみの栄養がどうのこうのといったところで、結局はお酒の量が増える原因にしかなりません。