先生に聞いてみた!

【先生に聞いてみた!】もう避けて通れない!?人工甘味料と天然甘味料

ゆき

甘いものは、本当に心をいやしてくれる…。

なつ

ゆきは、本当に甘いものが好きよね。

ゆき

でも健康に悪いのも分かってるんだよね。だから最近は糖質カット、カロリーオフって商品を選ぶようにしてるけど、いまいち美味しくなくて。

なつ

人工甘味料でつけた甘さなんて不自然に決まっているじゃない。どうせ食べるなら、めんどくさいこと考えずに、パーッと贅沢に砂糖を使ったケーキの方がいいと思うけど?

ゆき

そんなことしてたら太るし、糖質オーバーになるよ!

なつ

だから私は、たまにしか食べません。

ゆき

甘いものへの欲望と、健康を両立させたいよ。

なつ

無謀ね。私も健康を考えて糖質オフのビールを飲んでみたこともあるけど、やっぱり満足できないから、幸せ優先で麦芽100%のビールを飲んでます!

ゆき

それは自慢できることじゃないと思うけど…。

なつ

とにかく、人工甘味料の入ったものを日常的に摂取することは、おすすめできないわね。

登場人物
ゆき
美容と健康情報が大好きな会社員。
新しいものに飛びつきがちだが、たいてい3日坊主。
スイーツ、パン、パスタと演劇、ドラマが好き。
なつ
分からないことは調べたいライター。
いつも取材に飛び回っている。
お酒と旅行とファッションが好き。

人工甘味料はカロリーをカットする反面、肥満悪化やうつ病などの原因になるとして、その危険度にも注目が集まっています。

なつ

あまり美味しくないうえに、慢性的な自殺のようなことになりますから、注意が必要です。

ゆき

でも、人工甘味料を使っていないお菓子やドリンクを探すのは難しいよ。レトルト食品にも必ず入っているし。

砂糖の数百〜数千倍の甘みを持つ人工甘味料

現在、日本で市販されている商品に添加されている甘味料には、長い歴史があるわけではありません。そのため、将来的な健康への影響は未知数ですが、「便利で安い」という点から、多くのメーカーが人工甘味料を使った商品を販売しています。

よく見かける名前としては、アスパルテーム、アセスルファム、スクラロースなどがあります。砂糖の数百倍もの甘さを持ち、中でもネオテームという新しい人工甘味料は、砂糖の約7000~1万3000倍もの甘みを感じるとされています。

ゆき

効率がよい気もするけど、何が怖いの?

人工甘味料の危険性

人工甘味料で「危険」とされるのは、その中毒性です。毎日毎日摂り続ければドーパミンや神経の快楽中枢に影響を与え、やめられなくなってしまいます。また味覚障害を起こすリスクもあります。強い甘さに慣れると、野菜や果物などの自然の甘さに物足りなさを感じるようになるでしょう。

人工甘味料は砂糖の量を下げ、カロリーセーブになるようなイメージがありますが、そうとは限りません。インスリンに作用し、糖尿病や肥満のリスクを高めます。腸内環境を悪化させるともいわれています。

ゆき

そうなんだ!けっこう怖いね。

なつ

商品に「0キロカロリー」と表示されていても、人工甘味料が入っていれば糖尿病やうつ病、肥満や腎機能低下を招くかもしれません。カロリー0が、必ずしもよいわけではないようです。

天然甘味料なら安心?

甘味料は大きく分けて、「人工甘味料」と「天然甘味料」に分けられます。天然甘味料は文字通り、自然界にある食品から甘みを抽出したものをいいます。

ハチミツ、メープルシロップ、ショ糖なども天然甘味料の仲間。ステビア、羅漢果、甘草といった植物から採れるものもあります。ブドウ糖や果糖などはよく聞く名前ではないでしょうか。

ゆき

聞いたことがある名前ばかり。なんか急に安心感が生まれた!

天然甘味料も、ノーリスクではない

ただし天然甘味料が必ずしも安全とは限りません。「天然」であっても、当然ながら糖質は糖質ですから、摂り過ぎはカロリーオーバーを招きます。

天然甘味料であっても、発ガン性が指摘されているものもあります。原料によってはアレルギーを招くケースもありますから、ほどほどにして、体調への悪影響がないかを考えながら摂るようにしてください。

なつ

天然甘味料の調味料も市販されていますが、自炊で使うならハチミツや黒糖などを選ぶとよさそうですね。身体との相性も無視できません。

教えて先生!

小西康弘Yasuhiro Konishi

医療法人全人会 理事長 / 小西統合医療内科 院長

2013年より 小西統合医療内科 院長 総合内科専門医 / 医学博士

なつ

先生、お菓子類に限らず、市販のほとんどの商品に甘味料が入っています。すべて避けることはできなさそうですが、どうすればいいですか?

先生

甘味料に限らず、私たちの食生活は食品添加物なしでは成り立たなくなっていますね。週刊誌の特集記事などを読んだことのある人も多いのではないかと思います。

食品添加物については賛否両論あります。「食べてはいけない」という極端な主張から、普通に摂っている限りは健康には大きな影響はないという意見まで、さまざまです。

ひとつの食品添加物の量は健康被害を及ぼすほどではないにしても、多種類の添加物が体内に入り続けることでどのような複合的な作用が起こるかは、まだまだ分かっていません。健康を考えるなら、少し気を付けてみてはどうでしょうか。

先生のこぼれ話…

ここで私たちが考えないといけないのは、「リスクとベネフィットは分けられない」ということです。添加物がこれほど汎用されるのは、それだけ便利だからで、それなりのベネフィットを享受しているわけです。ということは、副作用も含めてまだまだ未知なリスクを背負わないといけないわけです。

要は、自分がある程度のベネフィットを受け取るために、どの程度までのリスクを取れるのかをそれぞれが考えてください、ということです。

これは消費者である個人がよく考えて決めることで、決して食品会社や行政に責任を押し付けて済むことではないと思います。リスクを引き受けたくない場合は、それなりの不便さは受け入れる必要があるのではないでしょうか。

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