「知らんけどね。」

助けて!
冷蔵庫の「7種のお酢」、どれからどう使う?

ゆき

冷蔵庫にお酢の瓶が7本くらいあるんだけど、どうしたらいいかな。

なつ

なんでそんなに!?

ゆき

テレビで健康にいいって見ると、その度に欲しくなっちゃうんだよね。
黒酢でしょ、米酢でしょ、リンゴ酢でしょ…。

なつ

どれくらい残ってるの?

ゆき

どの瓶も3分の2は残ってるよ!
お酢は腐らないから、大丈夫だよね?

なつ

知らないよ!
賞味期限見たらいいんじゃない?

ゆき

買った日から3日くらいは、炭酸水に入れて飲んだり、ピクルス作ったりするんだけどね、飽きちゃうんだな…。捨てるわけにはいかないし、どうしよう。いる?

なつ

開封したお酢なんてもらえません。身体にいいのは確かだと思うから、それぞれの特長を調べて、用途別に使っていくしかないんじゃない?

ゆき

うーん。調べてよ…

なつ

さっさと、冷蔵庫の中のお酢の種類を書き出しなさい!

登場人物
ゆき
美容と健康情報が大好きな会社員。
新しいものに飛びつきがちだが、たいてい3日坊主。
スイーツ、パン、パスタと演劇、ドラマが好き。
なつ
分からないことは調べたいライター。
いつも取材に飛び回っている。
お酒と旅行とファッションが好き。

冷蔵庫から出てきたお酢7種類
・穀物酢・黒酢・米酢・バルサミコ酢・ワインビネガー(赤と白)・リンゴ酢

なつ

7種類のお酢を、全部美味しく使うのは大変!
まずは、お酢についての基本的な知識が欲しいわね。

お酢ってなに?

お酢とは、糖分を持っている原材料を一度「お酒の状態」にしてから「酢酸菌」で発酵させた液体をいいます。 和食に使うイメージが強いかも知れませんが、お酢は世界中でつくられています。原材料が違えば、味や風味が変わるのは当然で、その土地ならではの農産物が使われることで多くの種類が生まれます。

米や小麦など穀物を原料にしたお酢>「穀物酢」アジア全域でつくられています。
米のみでつくられたお酢>「米酢」和食や寿司の定番調味料です。
果物を原料にしたお酢>「果実酢」りんごやぶどうのお酢が有名です。

まずは冷蔵庫のお酢の原材料を確認し、味の特性を活かして料理に使っていきましょう。

ゆき

なるほど!
まず先にどれから使うべきかなぁ…

お酢は腐らないって本当?

理論上、お酢は腐りません。食材を腐らせる菌も、強い殺菌効果を持つお酢の中では生きていけないのです。

ただし腐っていないからといって、食べて安全かというと、そうではありません。お酢も時間が経過すれば劣化します。市販のお酢に賞味期限が書いてあるのはそのためで、放置すると酸味が減ったり、味が変わってしまうこともあります。

特に砂糖などの調味料が入った加工されたお酢は、早く消費するべし!
味付きのポン酢などもとてもデリケートですから、使い切りをおすすめします。

原材料が単体のお酢であれば、賞味期限は1〜2年になっているのが一般的ではないでしょうか。

お酢の種類を解説

今回、冷蔵庫から出てきた7種類のお酢の特徴を解説します。

穀物酢
「穀物酢」は、米、コーン、小麦などの穀物をブレンドしたお酢で、穀物の量が40g/L以上含まれているものを指します。ツンとした酸味が強く、サッパリしてるため、どのようなお料理にも合う万能タイプで、家庭の調理用として広く用いられています。

米酢
穀物酢の中でも、米だけの使用量が40g/L以上含まれているものが「米酢」に指定されます。お米だけを原料としているため、ほのかな甘みと旨味があるのが特徴で、酢の物や寿司などの和食に向いています。穀物酢よりまろやかなので、マリネ、ドレッシングにもピッタリです。

黒酢
「黒酢」は穀物酢の一種で、材料により「黒米酢」や「大麦黒酢」に分かれます。健康によいとされ、そのまま飲んだりジュースになったりと大活躍です!

黒酢はアミノ酸と有機酸を多く含み、発酵の過程で褐色・黒褐色に着色され黒くなっていきます。酢豚や中華ドレッシンングなど、中華風の味を出したいときにも重宝します。ちなみに本場中国の黒酢である「香醋(こうず)」の原材料にはモチ米などが使われます。

バルサミコ酢
「バルサミコ酢」は、濃縮した白ブドウ果汁を木樽で熟成させたお酢です。濃厚でまろやかな甘みと、お酢とは思えないような香りがあり、ドレッシングやとろみのあるソースに向いています。

北イタリアのモデナ地方で作られてきたバルサミコ酢の歴史は千年以上といわれ、伝統的手法で作られたものはとても高価。そのためスーパーで買える一般的なバルサミコ酢は、着色料や甘味料などを加えて工場で作られたものがほとんどです。

本格的なバルサミコ酢を買うときは、熟成期間に注目しましょう。3~5年の短期熟成のものから、20年近く熟成された高価なものがあります。長期熟成になればなるほど、濃厚さが増し、味わいもまるくなり甘みも加わります。

リンゴ酢
「リンゴ酢」は、名前通りリンゴの果汁を使ったお酢です。香りはリンゴそのもので、口に含むとフルーティーで爽やか。野菜料理との相性がいいので、サラダやマリネに利用できます。炭酸水で割ってジュースのように飲んでも美味しいですよ。アップルビネガー、シダービネガーなどとも呼ばれます。

ワインビネガー
「ワインビネガー」は、バルサミコ酢同様、ブドウ果汁を原料としたお酢です。白ワインからは白ワインビネガー、赤ワインからは赤ワインビネガーがつくられます。日本ではあまり見かけませんが、シャンパンを使ったシャンパンビネガー、シェリー酒を使ったシェリービネガーなどもあり、種類はさまざまです。

白ワインビネガーは、サッパリとくせのない味わいで、フルーティな香りが特徴です。白ワインに合う料理、たとえばカルパッチョなどの魚料理などに使われることが多く、和食とも相性がいいため冷蔵庫にあっても困らないでしょう。
赤ワインビネガーは、白ワインビネガーよりも濃厚でコクを感じます。色も赤ワインに近く、肉料理などに利用されます。

なつ

料理好きな方なら、何本あっても困らなそうですね!

ゆき

健康にもよさそう!

なつ

とはいうけど、本当に健康効果があるのかな…
気になるので調べてみました。

お酢の健康作用

「お酢は健康にいい」といわれるのは、どうしてでしょうか。

一般的には以下の理由が知られています。

  • 便秘解消に役立つ
  • 疲労の原因物質である「乳酸」を分解し、疲労回復に効果的
  • 血糖値の上昇、血圧の上昇を抑えてくれる
  • 消化液の分泌を助けてくれるので、消化促進効果がある

また、食生活を整える役割も果たしてくれます。

  • 酸味が強いため、食欲増進に効果的
  • 調味料として使えば味付けが濃く感じるため、減塩効果がある
  • 酢酸には防腐効果があり保存食に向いている、食中毒を防いでくれる

教えて先生!

小西康弘Yasuhiro Konishi

医療法人全人会 理事長 / 小西統合医療内科 院長

2013年より 小西統合医療内科 院長 総合内科専門医 / 医学博士

なつ

先生、ここまでは調べられたのですが、お酢には本当に健康効果があるのでしょうか?

せんせー

今回は、多くのお酢の種類について知れましたね。

科学的なエビデンスがあるかどうかはさておいて、私もさまざまな種類のバルサミコやビネガーをサラダにかけて食べています。この間、ちょっと奮発して、熟成させたバルサミコを買ってみたのですが、驚くほどまろやかで美味しかったです。サラダも普段の倍量くらいいただけましたよ。

美味しいお酢には、サラダを食べる量を増やし、食後の満足感をあげ、ついでに免疫力もアップさせるという、思ってもない効果があるかもしれませんね。ま、知らんけどね。

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