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抗酸化力を高めよう!医師のおすすめ食材と、老化防止の心構え

老化は誰にでも訪れるものですが、40歳を超えたあたりから急に外見が変化したり、体力が落ちたりすると、「このままでいいのかな」「少しでも食い止められないかな」と感じますよね。

「老化」の根本的な原因はいまだによく分かっていません。しかし細胞の衰えから身体の機能が低下し、老化現象を引き起こす、ということまでは突き止められています。

細胞の衰えの原因には、酸化・糖化、紫外線や栄養不足があげられます。なかでも細胞の酸化は「身体のサビ」ともいわれ、シミやしわなどの肌の衰えや毛髪・歯の老化を進め、身体機能を低下させます。

その細胞のサビつきを止めるのは、ずばり抗酸化力。
カンタンにいうと「抗酸化力が高ければ、老化は防げる」のです!

ノドから手が出るほど欲しい抗酸化力ですが、その敵に「活性酸素」という分子がいます。活性酸素とは、人間が呼吸して取り込んだ酸素の一部が、他の分子と結びついたもの。もう少し詳しくいうと、「電子を失って不安定な形になった酸素分子」を指します。

一部の酸素は、自分自身の電子が欠乏状態になると周りの物質から電子を奪おうとします。この電子を奪われることを「酸化反応」といい、酸化して生まれた活性酸素はさまざまな病気の原因にもなっているのです。

「とにかく、活性酸素が悪いやつなのは分かった。では私たちはどうすればいいの?」

すぐにでも老化を食い止めたい私たちは、何に気を付ければよいでしょうか。

\\\ 知りたいことを、専門医に聞いてみました ///

教えて先生!

小西康弘Yasuhiro Konishi

医療法人全人会 理事長 / 小西統合医療内科 院長

2013年より 小西統合医療内科 院長 総合内科専門医 / 医学博士

活性酸素は、体内に入ってきた病原菌と戦ってくれるなど、プラスの働きも持っています。しかし酸素分子のバランスが崩れると、細胞を酸化させるというマイナスの動きをしてしまうのです。

活性酸素は、とても不安定な構造をしています。
そして身体の中で絶えず作られています。

活性酸素増加のデメリットは、見た目の老化だけではありません。

【活性酸素が増えると】
・がん細胞が増殖する
・脳梗塞・心筋梗塞の原因となる動脈硬化を引き起こす
・糖尿病、脂質異常症になりやすくなる
・パーキンソン病、認知症の可能性が上がる

活性酸素が増加すると身体のあちこちで「炎症」が起こり、さまざまな病気を誘発します。最新の研究では、ほとんどの病気は「活性酸素」が原因に深く関係しているということがわかってきています。活性酸素の発生をコントロールするものは病気を制するといっても、過言ではありません。

おすすめ食材:抗酸化力を上げる!

私たちの体内では、活性酸素を防ぐ物質もつくられています。それは抗酸化物質(スカベンジャー)と呼ばれるもので、この物質の働きこそが「抗酸化力」です。

今からでもできることは、食生活の見直しでしょう。特に野菜や果物に含まれる色素や辛味、香りなどの成分は抗酸化力が高く、活性酸素を防ぐだけではなく身体の免疫力も高めてくれます。

【抗酸化力の高い食材】
・トマト
リコピンは強い抗酸化力を持ちます。
・パプリカ
パプリカは、色によって効果に違いがあります。
黄色のパプリカ…ビタミンCとルテインが含まれ、美白効果が期待できます。
オレンジのパプリカ…ビタミンC、ビタミンE、β-カロテンが含まれます。
赤いパプリカ…β-カロテンより抗酸化力が高いカプサイシンが含まれます。
・にんじん
抗酸化成分であるβ-カロテンやα-カロテンが多く含まれています。食物繊維も豊富です。
・ブロッコリー
ビタミン類だけではなく鉄やクロムなどのミネラル類も豊富に含み、抗酸化効果が高いことで知られています。またブロッコリースプラウト(ブロッコリーの新芽)には、スルフォラファンという成分が含まれ、ブロッコリーの20倍以上の抗酸化力があります。

見て分かるように、色の濃い野菜には、抗酸化機能が多く含まれています。
抗酸化力を高めるためには、以下の食材もおすすめです。

・緑茶
カテキンが含まれ、強力な抗酸化作用と美肌効果が期待できます。
・ゴマ
ポリフェノールの一種であるセサミンが含まれるなど、栄養が豊富です。黒胡麻にはセレン、アントシアニンなどの有効な成分も含まれています。
・鮭
強い抗酸化作用を持つアスタキサンチンや、老化防止作用のあるコエンザイムQ10を含んでいます
・ショウガ
辛み成分に抗酸化作用があり、生のまま食べるよりも粉末の方が抗酸化力は高まります。

どれも日々の食事から補える食材ばかりでしょう。老化防止は、なにより正しく栄養を摂ることから始まります。

心構え:活性酸素を増やさない!

食事の面で抗酸化力を意識しても、そもそも活性酸素を増やすような生活を送っていては老化防止にはつながりません。活性酸素を増やす行動を控え、これ以上の身体の酸化を食い止めましょう。

【活性酸素を減らす行動】
・タバコを控える
タバコを吸うと、ニコチンなどの有害物質が体内に入り込み、それを攻撃するために多量の活性酸素が生まれてしまいます。
・アルコールは適量にする
活性酸素は、肝臓がアルコールを分解するときにも発生します。
・紫外線を浴びすぎない
紫外線を浴びると、活性酸素が発生します。この活性酸素はメラニン色素をつくり出し、日焼けだけではなくシミやしわなどの肌の老化の原因となります。
・ストレスの少ない生活を送る
ストレスを受けると、その刺激で血液の流れが悪くなり、元に戻るときに活性酸素が発生します。これが繰り返されると、細胞の酸化が進みます。
・運動は、軽いものを継続的に

運動も抗酸化力を高めます。しかし注意して欲しいのは「強すぎる運動はかえって活性酸素をつくり出す」ことです。激しい運動で息が切れると、呼吸の量が増えて活性酸素の発生を促します。そのため、軽いウォーキングやプールでの水中歩行など、少し息が上がる程度の運動の継続が効果的です。

身体の仕組みが分かれば、美と健康が手に入る

老化を防ぐのは、抗酸化力を高め、体内の活性酸素を減らす行動です。
危機感を抱いている、いわゆるアラフォー以上の方は、まずは生活習慣を見直してみてください。

少し専門的な話になりますが、抗酸化力を根本から高めようと思うなら、細胞のミトコンドリア機能を高める必要があります。我々、分子栄養学・機能性医学を学ぶ人間には当たり前のことですが、ミトコンドリア機能の重要性は、一般的にはまだ語られていません。

せっかく食事や生活習慣に気を配るなら、その行動が「どう意味を持ち」「どう身体に跳ね返ってくるのか」について知ってみてはいかがでしょうか。

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