ストレス・疲労

現代人の疲れはどこから?ストレスホルモンと副腎の関係とは 

どんなに健康な人でも、疲れをまったく感じないということはないでしょう。

私たちは、肉体的・精神的に過度な負担がかかり、不快な症状を感じたときに、「疲れた!」と思います。

この疲労感は、命にかかわることではないから…と軽く見られがちですが、放置することで大きな病気につながることもあります。そのため、疲れにくい身体を整えることが必要なのです。

ストレスは、想像以上に身体に負担をかけている

「疲れた」という感覚は、身体からの「休みなさい」というサインです。

それが運動や肉体労働によるシンプルな身体の疲れならば、適度な休息で疲労感はなくなるでしょう。

しかし、疲れには精神的なものも含まれます。まったく身体を動かしていなくても、ずっと緊張していたり、人に気を使いっぱなしな時間を過ごしていると、脳はそれをストレスと受け取ります。

全身に影響を与えるストレスホルモンとは

同じように8時間働く会社員同士でも、疲れかたに差が出るのはどうしてでしょうか。

営業職やクレーム担当者など、常にストレスにさらされている人が、原因不明の疲労感を覚えるケースが多い理由には「ストレスホルモン」が関係しています。

ストレスホルモンとは、外部からのストレスに対抗するために、体内でつくられるホルモンの総称です。

ストレスホルモンは、適量が分泌されているうちは、外界からのストレス・刺激に対して有益なはたらきをしてくれます。

人間はストレスを感じると、それが脳にある偏桃体に伝わり、偏桃体が興奮し始めます。

脳はストレスを感知すると対抗するためにフル回転するのですが、その過程で活性酸素が大量に発生し、脳が酸化ストレスにさらされてしまいます。そのとき脳が出すSOSを、身体は「疲労感」として受け取るのです。

脳のSOSは、心拍数の増加や血圧の上昇も引き起こします。そのため、過度なストレスがかかると身体がフラフラしたり、心臓がギュッと締め付けられるように感じたりと、全身に大きな負荷がかかります。

そのフラフラ・ドキドキは、ストレスを察知し、バランスを取ろうとする身体の仕組みでもあります。ストレスホルモンは、そのバランサーとして重要な役割を果たしているのです。

ストレスホルモンは副腎でつくられる

それでは、ストレスに対抗する「ストレスホルモン」はどこでつくられるのでしょうか。

ストレスホルモンは、腎臓の近くにあるとても小さな臓器、「副腎」でつくられます。

副腎はさまざななホルモンを分泌し、身体の機能を維持してくれる重要な器官です。しかし心身にかかるストレスが慢性化することで「副腎疲労」が引き起こされてしまい、十分な量のストレスホルモンがつくられなくなってしまいます。

その結果、身体はストレスに対抗することができず、疲れをはじめとした様々な不調があらわれはじめるのです。

【副腎疲労引き起こす症状】

  • 常に疲れを感じ、何をするのもおっくうになる
  • 朝起きれない。起きた瞬間から疲れを感じる
  • 寝付きが悪い、睡眠の質が下がり、熟睡できなくなる
  • 集中力が低下する。物忘れがひどくなる
  • 新しいことに取り組む元気が湧かない
  • 風邪をひきやすくなる

これらの症状を単に「疲れているから」と軽視し、表面的な対策を取るだけではいけません。

生活環境を改善する、しっかり睡眠をとるという基本的な改善に加えて、副腎が正しく機能するように気を配る必要があります。

ストレスからの暴飲暴食は、疲労回復を遅らせる

食生活が乱れることで内臓に負担がかかり、それが全身の疲労につながっているケースもよく見られます。

たとえば「疲れたから」と、暴飲暴食をしたり、スイーツばかり食べていると、身体は疲れを取るための栄養を正しく受け取ることができません。

そればかりか、ジャンクフードの油や食品添加物など、内臓に負担をかけるものが大量に入ってくることで、疲れをいやすどころか、身体の回復パワーをますます減らしてしまうことになるのです。

特にハードスケジュールで仕事をしている人は、疲労回復のために逆効果なことをしている場合があります。早食い、栄養ドリンク、アルコールなどは、副腎をはじめとする内臓をかえって疲れさせ、疲労回復を遅らせるものだと知っておきましょう。

ストレスを受けない生活はない

肉体的・精神的なストレスを一切受けずに暮らすことは不可能です。そのため、多少の疲れは、普通に暮らすことでも蓄積してしまいます。

「デイリーストレスリダクション」という言葉をご存知でしょうか。簡単にいうと、その日のストレスはその日のうちに解消して、翌日に持ち越さないということです。

忙しい現代の生活では、夜になってもメールが来てしまったり、SNSの人間関係が切れないということもあるでしょう。しかし、工夫をして、今日の疲れを残さないようにすることが必要です。

とは言えその単純なことがなかなかできないのが現代社会。疲れを取るための時間がたっぷりある人は、そもそもストレスも少ないですよね。

だからこそ、自然治癒力を高め、少しの疲れならすぐに回復できる身体を目指しましょう。


豆知識

ごくまれにですが、生活の中で改善できない強い疲労に悩む人が「慢性疲労症候群」と診断されることがあります。これは、身体を動かせないほどの疲労が6か月以上の長期間にわたって続き、日常生活に支障をきたすほどになる病気です。

慢性疲労症候群は、まだ原因が解明されていません。しかし身体のさまざまな機能が関係しているとみられています。


 「明日、動けないかもしれない」という深い疲労が続いている場合は、決して栄養剤やマッサージなどでごまかさず、疲れにくい身体をつくるという根本的な解決策を考えてみてください。

まとめ

疲れるとついつい食べてしまう、ジャンクフードや焼き肉、スイーツ。瞬間的には癒されますが、それはかえって腸や副腎に負担をかけ、疲れの溜まりやすい身体をつくる原因にもなっています。
「疲れは、内臓で処理される」ということを意識して、溜まった疲れをスムーズに解消できるような体つくりをしていきましょう。

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