基礎知識

予防医学とは?遅れている日本の健康意識

「予防医学」という言葉をご存知でしょうか。

文字通り、「病気を予防するための医学」という意味を持ちますが、まだあまり知られていない言葉でもあります。そこで今回は、予防医学とはいったいどのようなものなのか、どんな方に取り入れてもらいたいのかを分かりやすく解説します。

予防医学は誰のためのもの?

予防医学という言葉があまり一般的ではない理由は、予防医学の対象となるのが「健康な人」だからです。

私たちは、どこかが痛くなったり違和感をもったり…とにかく自覚症状があってはじめて、その症状を治すために病院へ行きます。逆をかえせば、どこも痛くなく健康なときに病院へ行ったり、わざわざ何かの治療を受けようなどとは思いませんよね。

健康とは、皆が望むことでありながら、健康を維持できているときには意識することができない、とても不思議なものなのです。

しかし、不思議とはいっても、人間の身体に病気という「異常」が起きるには、れっきとした原因があります。痛みや不快な症状は、神頼みでは治りません。

だからこそ、異常を起こす原因…たとえば乱れた食生活、ストレス、運動不足などを避けることが、推奨されています。これはよくご存じでしょう。

では、どうして「健康的な生活をすること」を、わざわざ「予防医学」という言葉でくくるのでしょうか。

予防医学とは何か?

予防医学とは、簡単に言い表すと、「健康な人が病気にならない身体をキープするための医学」です。

今は健康であっても、ちょっとした病気は日常の中にふいに訪れます。
たとえば胃腸炎、インフルエンザや花粉症、アレルギーなど、死には至らないものの生活に大きな支障を与える病気、そして不眠症やうつ病など、メンタルに関する病気もそうです。

予防医学では、そのような身近な病気でQOLを下げることのない身体をつくることを目的とします。
もっと言うと、将来的に「ガンにならない」「糖尿病にならない」「認知症にならない」身体をつくっていきましょうということでもあります。

大きな病気になってから、遺伝だから・体質だからと言い訳をする方がいますが、健康なうちから病気にならない身体づくりをしておくことで、少しでも長く元気に暮らせる方がいいと思いませんか?

あわてる前の予防医学

健康な人は、「まさか自分は大きな病気はかからない」と思っているふしがありますが、自分の体内を自分で見ることはできません。そのため、自覚症状が出てはじめて「まさかこんなことになっていたなんて…」と気付き、あわてて治療をすることになるのです。

そのように、一般的な医学での「治療」は、病気にならないとスタートしません。
それに対し予防医学は、「治療を受けるような身体にしない」ことを目的としていますから、医学と言ってもあなたの知っているものとは少し違うのです。

アメリカでは当たり前になっている「予防医学」

「アメリカでは、病気になっても保険診療がきかない」と聞いたことはありませんか?

その通り、アメリカでは、病院で治療を受けるだけで莫大なお金がかかります。
そのため、一部を除き、アメリカの健康に対する意識は、日本を大きく上回っています。

1977年、アメリカで「マクガバンレポート」という食生活指針の報告書がまとめられました。その時期を境に、国民の意識が向上したのです。

今のアメリカは、私たちがイメージするような、ファストフードばかりを食べている国ではありません。そのイメージはすでに30〜40年も前のものです。

アメリカに比べ、日本の予防医学に対する意識は、とても遅れています。
特に、健康に対する自己防衛という意味では、30年は遅れています。

また、「病院に行けば何とかなる」という考え方が多数を占めているため、病気を防ぐために、生き方・ライフスタイルを変えないといけないという切迫感があまりないのが現状なのです。

しかし病気になりたい人はいませんし、自分自身や家族の健康は、健康なうちに土台をつくっておかなくてはいけません。

私たち一人ひとりが自己防衛に取り組めば、病気は確実に減ります。病気が減ったら、保険治療も減り、医療費も下がっていくでしょう。

身体を根本からよくするための情報に敏感になりましょう


健康で、ワクワクした人生を送ること。
これが予防医学の本質です。

世の中には、健康に関する情報があふれています。しかし、その中には、危険や不安感をあおるようなものも含まれています。また、「すぐに」「必ず」という、治療を焦らせたり、妙な期待を持たせたりするような情報も見受けられます。

しかし、そのような商品ややり方は、根本的な解決にはなりません。
身体のベースを整えるということは、残念ながら長期的で地味な取り組みでもあるからです。

そのような情報を見抜き、自分の身体にしっかりと向き合うためには、メンタルを強くすることも必要です。

予防医学.jpで発信している情報は、日常で使えるマメ知識から、医師監修の医学情報まで、さまざまです。しかしそのすべての情報の基礎となっているのは、「健康な人が、その健康をずっと守れるように」という考えです。
ひとりでも多くの方が、ご自身の健康に、楽しく向き合っていけることを願っています。

予防医学.jpで知っていただけること

予防医学.jpでは、その考え方をもとに、

  • 食べたものが健康の源となるような食事方法について
  • 食べたものをキチンと吸収できる身体のベースづくりについて
  • 栄養の摂り入れ方について
  • 健康をキープするための生活習慣について
  • 心身のバランスと、メンタルヘルスについて
  • などの、健康な人にこそ知っておいてほしい知識を、たくさん提供しています。

    広範囲にわたる情報ではありますが、これらはすべて予防医学の守備範囲です。

    食べること、眠ることはもちろん、心のあり方、科学的根拠のある有益な情報まで。
    あなたが健康に生きるための正しい情報をお届けします。

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