腸内環境

毎朝出ているだけでは安心できない つらい便秘の基礎知識と改善方法

日本人の成人のおよそ14%がかかっているといわれる「便秘」。
あまりにも身近な症状過ぎて、便秘状態が当たり前になってはいませんか?
軽い便秘は、死に直結する症状ではありまません。だから放置されがちですが、全身の健康や寿命にとって、決して無視のできないことなのです。
今回は便秘に悩む方に向けて、便秘についてのお役立ち情報をお伝えします。

便秘=身体の排便システムのエラーのようなもの

便秘とは、単にお通じの回数が少ないことではありません。
簡単にいうと、「身体の排便システムに異常が起き、エラーが出ている状態」です。

胃腸の機能性疾患に関する世界的な診断基準「ローマⅢ」によると、便秘の3大症状は
・排便回数の減少
・排便困難感
・残便感
となっています。

つまり毎日出ていても、どうもスッキリしない…出しにくくて困っている…という方も、立派な便秘です。
そしてその症状は、身体からのSOSでもあるのです。

上記の便秘の3つの分類は、さらに慢性と急性に分けられています。
その中から、悩みを持つ人が多い「慢性便秘症」について見ていきましょう。

慢性便秘症、5つの分類

慢性便秘症は、以下の5つに分類されます。

・機能性便秘(原因が特定できない便秘)
・過敏性腸症候群の便秘(おなかの不快感、腹痛をともなう便秘)
・薬剤性便秘(薬の服用の副作用として起きる便秘)
・症候性便秘(糖尿病などの、病気の症状によって起きる便秘)
・器質性便秘(大腸の腫瘍などによって引き起こされる便秘)

基本的には健康体であっても、「私、便秘体質で…」という方は、機能性便秘に当てはまることが多いでしょう。
それ以外の場合は、きちんとした治療が必要な状態です。もし思い当たることがあれば、診察を受けるようにしてください。

便秘を専門的に分類していくと、さらに細かく分かれていきますが、この記事ではここまでにして、慢性便秘症の方がどのような対策を取ればいいのかを考えてきましょう。

女性に便秘が多い理由

女性に便秘を訴える方が多いのには、きちんとした理由があります。

まず女性は出産があるため、男性よりも骨盤が広いという特徴を持っています。
骨盤が広いと、大腸が骨盤内に食い込みやすくなり、曲がってしまった腸が排便をしにくくしてしまうのです。

また女性は横隔膜や腹筋の筋力がないため、便を出す力が全体的に弱いということも理由にあげられます。

女性の便秘にはホルモンバランスも関係しています。
女性の方は生理前に便秘になりやすい…ということはありませんか?
これは黄体ホルモンが排卵に備えて水分や塩分を体内にため込もうとすることが理由で、便の水分が大腸の壁から吸収されてしまうため、便が固くなり出にくくなってしまうのです。

また妊娠初期に便秘になりやすいのも同じ理由です。さらに妊娠中は、子宮の緊張から腸の動きが悪くなるため、ますます便秘を引き起こしてしまうのです。

便秘で起きるさまざまな不調 たくさん当てはまっていたら注意!

便秘からくる不調には、「おなか」以外に現れるものもたくさんあります。
以下にあげる症状に、多く当てはまっていたら、早めの改善が必要です。

・おなかが張ってつらい、ガスが出やすくなる(臭いが気になる)
・おなかが痛くなる
・吐き気がする
・食欲がなくなる
・ニキビや吹き出物ができるようになる
・頭痛、肩こり、めまいがする
・イライラして精神的に不安定になる、ぐっすり眠れなくなる

便秘とは腸内に悪い物質が残留してしまい、腐敗した状態です。だからガスの匂いもキツくなりますし、そのままにしておくと有害物質が腸壁から漏れ出て血液に混ざり、全身を巡ってしまいます。

そして行き場を失い、「吹き出物」として皮膚から出てしまうのです。

また便秘は自律神経のバランスも狂わせてしまいますし、その先には、乳がん、動脈硬化などの大きな病気になりやすくなる可能性を秘めています。たかが便秘と思わずに、早めに改善できるようにしましょう。

生活の中でできる 便秘の改善方法

残念ながらすぐに慢性便秘症を治す方法はありません。

「今、つらい」というときは、緊急対策として便秘薬を使うこともあるでしょう、しかし薬に依存してしまってはいけません。並行して、便秘になりにくい身体をつくる必要があります。

まずは生活の中で、以下のことに気を付けてみましょう!

・食物繊維を中心に、しっかり食べる
食物繊維は、便の材料になります。スカスカの腸に、ジャンクフードばかりが入っていく状態では、決して快便にはなりません。ダイエット中の方こそ、3食しっかりと食べて欲しいという理由がここにあります。

・善玉菌の働きを助ける食材を食べる
乳酸菌、ビフィズス菌など、善玉菌を増やして腸内環境を整えるものを食べましょう。ヨーグルト、チーズ、ぬか漬けや味噌・納豆などの大豆発酵食品がおすすめです。

・スムーズな排便のために筋肉を付ける
意外かも知れませんが、筋肉量が落ちると、便を押し出す力も弱くなるため便秘になりやすくなります。適度な運動は自律神経も整えますし、腸の活性化にも役に立ちます。

まとめ

自分の便の状態は、自分でしか確認できませんよね。だからこそ、いい状態の便になるように、自分自身で工夫することが大切です。
便秘が解消されると、関係ないと思っていた全身の不調が知らずのうちに治っていることもあります。健康な腸と便は、それくらい全身に関わっていることなのです。

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