ストレス・疲労

お酒だけじゃない!肝臓に負担をかける3大要素と、NG習慣


肝臓の病気には、アルコール性肝炎、肝脂肪など、「お酒が原因では?」と思えるものが多いですね。
でも、ちょっと待ってください。肝臓にダメージを与える要因は、本当にお酒だけなのでしょうか。
今回は、肝臓に負担をかける要因と、生活の中で気を付けたいNG習慣について解説します。

肝臓に負担をかける3大要素とは

健康診断で肝臓の状態を把握するために用いられるのが、「γ-GTP」「AST」「ALT」などの物質をはかった数値です。

特に「γ-GTP」の高数値は、肝臓内でγ-GTPが過剰につくられ、血液中に漏れだしているかも知れない…ということ。アルコール性肝障害や脂肪肝、胆石症などの病気に結びつくため、注意が必要です。

しかしここで気を付けたいことがあります。肝臓の数値結果を、安易に「お酒のせい」にしてしまわないことです。

たしかに、健康診断で肝臓の数値が高かった場合は「お酒を控えるように」といわれるでしょうが、実は肝臓を疲れさせている原因は、お酒だけではないのです。

ストレス、薬、アルコールが3大要素

「お酒をほとんど飲まないのに、健康診断ではいつも肝臓の数値が高い」という方がいます。

おかしいな?
と思われるかも知れませんが、これはある意味当たり前のこと。

もし「飲酒量=肝臓機能の悪化」であるなら、お酒をよく飲む方は全員が肝炎や肝臓がんになってしまいますよね。お酒は要因のひとつであって、必ずしもの原因ではありません。

お酒以外に、肝臓にダメージを与える要素は大きく2つ。
「ストレス」と「薬・人工的な添加物」です。

肝臓とストレス

肝臓は、ストレスの影響を受けやすい臓器です。

精神的なものが内臓に影響を与える、と聞いてもピンとこないかもしれませんが、東洋医学の見かたでは、古くから肝臓は精神や感情に深いかかわりがあるとされてきました。

それは、「肝を冷やす」「肝っ玉」など、肝という言葉を使った慣用句が多くあることにも象徴され、東洋医学における「肝」は、血液循環のコントロールをしたり、自律神経のバランスを取ったりする臓器だと見立てられているのです。

肝臓が元気なときは、多少のストレスならはね返すことができますが、肝臓が弱っているときに受けたストレスは自律神経のバランスを崩してしまいます。

たとえば、あるストレスに押し潰されそうなとき、普段なら気にしないことにクヨクヨしてしまい、その悩みに縛られて食欲がなくなり、さらに体調が悪くなり…というマイナスの循環に陥ってしまうことってありますよね。そんなときは、気持ちだけではなく肝臓も一緒に弱っている可能性があるのです。

さらに、外部からのストレスで増えるノルアドレナリンなどのストレスホルモンは、肝臓に負担をかけることも分かっています。

またストレスに付随する不眠にも注意が必要。睡眠は、肝臓に必要な血液を供給するための大切な休息時間ですが、その時間が削られ、睡眠の質が落ちることで、肝臓はどんどん弱っていってしまうのです。

肝臓と薬

意外かも知れませんが、お酒以上に危険なのが薬類です。

私たちが飲んだ薬の大部分は、腸を経て肝臓へ運ばれます。そこで肝臓の酵素により分解され、身体に有効な成分が吸収されます。そして、その残りカスは再度肝臓へ戻され、処理されて尿や便となって排出されるという流れになっています。

つまり肝臓は、薬の吸収から排出までのハードワークを引き受け、必死に働いてくれているのです!

もちろん薬は健康のために飲むものですが、「早く効果が欲しい」と薬をたくさん飲むことは、肝臓にこの流れをひっきりなしに行わせているということ。

病気を治すための処方薬は仕方ありませんが、鎮痛剤・風邪薬、栄養剤などを日常的に飲むことには、多少のリスクが伴います。

お酒を飲まないのに肝臓の数値が…という方は、ちょっと疲れたら、ちょっと頭痛がしたらすぐに薬を飲んでいませんか?実はその習慣は肝臓のためにはよくない、ということを知っておきましょう。

肝臓をいたわるには、身体に入れるものに気を配ろう

「肝臓をいたわるには、生活習慣の見直しを」…とても使い古されたフレーズですね!

しかし、生活習慣の見直しに効果があることは事実です。

体内に入るすべての物質は、肝臓で処理され、不要分が排出されていきます。
そのため、肝臓をいたわろうと思ったら、とにかく体内に取り入れるものの質に気を配ることが大切です。

先ほどあげた「ストレス・薬・アルコール」をなるべく避けるのと同時に、以下の3点に気を付けてみてください。

暴飲暴食は肝臓をいためつける

ストレスがかかっていると、ついつい暴飲暴食をしてしまいがち。必要以上に食べ物を身体に詰め込むことは、大きな負担になりますし、そもそも余分なものを分解してくれる肝臓がオーバーフローとなり、細菌やウイルスを防ぎきることができなくなります。

ジャンクフードの危険性

忙しい、面倒という理由で毎日のようにコンビニやファストフードで食事を済ませている方は、たとえお酒を飲まなくても、肝臓に大きな負担をかけています。

加工食品には多くの砂糖や添加物などが使われていますが、それらのジャンクな成分をすべて肝臓で処理させているということを考えてみましょう。かなりハードだと思いませんか?

また無脂肪・低脂肪と書いてある場合も気も付けましょう。たしかに脂肪分はカットされているかも知れませんが、味を整えるための添加物がどっさり入っていることもあります。

少量なら肝臓もがんばれます。しかし毎日大量に食べていると、肝臓での分解と排出が追い付かず、負担はどんどん大きくなってしまいます。

エナジードリンクの飲み過ぎもNG

最近人気のエナジードリンクも、飲み過ぎは危険です。

エナジードリンクには糖分とカフェインが多量に含まれています。これはどちらも、肝臓のためには控えたい成分。エナジードリンクの過剰摂取でALT(GPT)の数値が上がった、という例も見られます。

たまに飲むのは構いませんが、「これがないと仕事ができない」という依存状態は、肝臓だけではなく全身に副作用を起こす危険があるので、注意してください。

まとめ

お酒をさほど飲まない方にも、肝臓の機能を悪化させてしまう可能性があることが分かりました。
下戸であっても、昼夜逆転のストレスフルな日々を送り、ジャンクフードばかり食べていては、肝臓はすぐに疲れ切ってしまいます。
沈黙の臓器ともいわれる肝臓。悪化していることに気が付いたときには、すでに遅し…ということにならないよう、体内に入れるものとストレスには十分注意をしてください。

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