食事・栄養

紫外線は悪?適度に浴びて、妊娠中やガン予防に必要なビタミンDを体内でつくろう

太陽の紫外線
紫外線は日焼けの敵!と、太陽に当たることを極端に避けている方がいます。
もちろん、美容的な観点から見ると、紫外線にはデメリットがたくさんありますね。
しかし、健康の観点から考えると、紫外線は完全に「悪」とはいい切れません!

特に、高齢者や、子どもを育てる妊婦さんなど、骨を強くする必要がある方にとっては、紫外線には大きなメリットがあるのです。今回は紫外線とビタミンDの関係について解説してみましょう。

紫外線の基本のキ

かつて、「子どもはお日様に当たって、真っ黒になるのが健康的」とされ、過剰な日焼け対策をする人は、神経質とも思われていた時代がありました。

しかし、1980年代から「オゾン層破壊」が取りざたされ、紫外線をもろに浴びると皮膚ガンの原因にもつながる…などの有害性に注目が集まりました。

また最近の温暖化や、猛暑が続くことなどにより、「日に当たると、熱中症になり、命にもかかわる」というイメージが定着し、夏場は完全防備で出かける人も増えています。

男性でも日傘を使う方が増え、日焼け止めクリームなどの防御グッズのマーケットは、どんどん拡大しているともいいますから、紫外線はどんどん悪者扱いされているようです。

紫外線には2種類ある

さて、太陽から放たれて地球に届く紫外線には、「UVA」と「UVB」の2種類があります。

UVAとは、290〜400nm
UVBとは、320〜400nm
の波長域を持つ光です。

この2種類の紫外線が私たちの身体にどのような影響を与えるかというと…
UVAは、皮膚の深い部分である「真皮層」まで達して、シミやシワの原因となります。
またUVは、表皮に日焼けを起こすため、肌が真っ赤にし、シミにもつながります。

これだけ聞くと、
「ほら!紫外線は絶対に避けた方がいいでしょう!」と思いますよね。

しかし、これはあくまで紫外線のデメリット。
紫外線には、体内でビタミンDをつくってくれるという大きなメリットがあるのです。

ビタミンDとは?どうして必要?

日よけする女性

紫外線を浴びると、体内でビタミンDが生成されます。

ビタミンDの働きは以下のようなものです。

  • カルシウム吸収を促し、血中のカルシウム濃度を一定に保つため、骨を強くする
  • 骨量を保って、骨粗しょう症などを防いでくれる
  • 乳ガン、肺ガン、肝臓ガンなど、さまざまなガンに対しての予防効果が期待できる

どうでしょう。カルシウムと骨の話までは「ふーん」と聞いていた方も、ガンの予防に効果的と聞くと、「それは大切!」と思うのではないでしょうか。

ビタミンDは、食べ物からは効率よく摂取できない

厚生労働省の調査によると、1日に必要なビタミンDの摂取量は15µg。
そのうち、食品から摂れるとされるビタミンDはたったの5.5µgです。
実は、ビタミンDは食べ物からはしっかり摂ることができないのです。
そのため、残りは日光を浴びることによって、体内でつくりださなくてはなりません。

ちなみにビタミンDが比較的多く含まれている食材は、魚類。
特に、サンマやイワシ、鮭、ウナギなどに多く含まれます。

魚も食べず、紫外線を避けまくっている…という方は、体内のビタミンDの量が不足してしまう可能性があります。外出の少ない高齢者や、紫外線を極端に避けて暮らしている女性などは、食べ物と紫外線のバランスを考えてみましょう。

ビタミンDは妊婦さんにも重要

ビタミンDは、骨やガンだけではなく、卵子や精子の形成など、生殖機能にも大きく関係していることが分かっています。

そのてめ、妊婦さんにとって、赤ちゃんを大きくするためにビタミンDは欠かせません。

ビタミンDの不足は、妊婦・胎児の両方の骨の健康に悪影響を及ぼす恐れがあるとされており、実際、日照時間が短い北欧では、若い女性のビタミンD欠乏率が高いことが問題視されています。

また、血中のビタミンD濃度が低い場合、体外受精での妊娠率が下がったり、流産のリスクが高まるのではないか?という研究も進んでおり、若い女性にとってのビタミンDの重要性は、思った以上に高いといえるでしょう。

紫外線にはデメリットだけではなく、メリットがあることを知り、敵視せずに適度に活用していくことが大切です。

まとめ

日光浴は、けっして毒ではありません。もちろん過剰に浴びてはいけませんが、一定量を浴びて、自分の体内でビタミンDをつくることは、健康にとって大切です。
日光浴の目安は、冬は1時間、夏は日焼け対策をして10分程度で十分です。
紫外線のデメリットは避けつつ、多少の日光浴をして、健康維持に役立てましょう。

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