ストレス・疲労

【医師に聞く 】ストレスと生理不順の関係は?負のスパイラルを断ち切ろう

眠る女性

生理が数カ月止まってしまったり、予定通りこなかったり…女性の身体はとてもデリケート。

生理不順にはさまざまな理由がありますが、ストレスが原因となっているケースも多くあります。
しかし、精神的な不安やストレスが、どうして生理の周期を狂わせてしまうのでしょうか。

今回は、知っているようで知らない「ストレスと生理不順の関係」について、医師に聞いてみました。
ストレスが雪だるま式に転がっていき、どんどん身体に悪影響を及ぼす「負のスパイラル」を断ち切るヒントは、どうやら副腎にありそうです。

心身に大きなストレスがかかると、身体はそのストレスから自らを守ろうとします。
そのとき分泌されるのはコルチゾールというホルモンです。

副腎から分泌されるコルチゾールは、抗ストレスホルモンと呼ばれており、ストレスを感じたとき、身体を守るために一気にたくさん分泌されます。

コルチゾールは、ストレスに対抗してくれるだけではありません。肝臓で糖をつくり出したり、脂肪を分解して代謝を促進したり、免疫抑制をしてくれたり…と、身体にとって、なくてはならないホルモンなのです。

コルチゾールの分泌が一番多い時間帯は、朝です。
そして、夜には分泌量が減り、人間の生活リズムを整えてくれています。

しかし過剰なストレスがかかったり、楽しいことであっても昼夜逆転の生活が続いたりしたとき、分泌リズムがくるってしまうことがあります。するとコルチゾールの分泌量が減り、身体はストレスの影響を受けやすくなってしまうのです。

副腎の大切さ

ストレスに負けないためには、コルチゾールが十分に分泌されることが大切ですが、そのためには製造所である副腎の状態を、常に元気にしておかなくてはなりません。

副腎は、左右の腎臓の上部にひとつづつある、とても小さな臓器ですが、常にストレスとたたかい続けてくれています。

しかし、ストレスに立ち向かってくれている副腎にダメージを与えるのも、ストレス。

たとえばストレスで暴飲暴食をしたり、悩みで眠れなかったり、ジャンクフードを食べまくったり…そんな生活を続けていると、副腎はあっというまに疲れ切ってしまうのです。

また、副腎のもつパワーは人それぞれですが、外的なストレスが多く、それに真面目に対応しようと苦しんでしまう人ほど、副腎に疲れをためやすくなる傾向にあります。

副腎の疲れが生理不順になる

笑顔の女性

では、ストレスと生理不順にはどのような関係があるのでしょうか。

生理不順は、女性ホルモンのバランスが崩れたことで起こりますが、その崩れとは「体内で正しく女性ホルモンがつくられていない」という状態を指します。

ここに、また副腎が関わってきます。

副腎では、コルチゾール以外にもさまざまな種類のホルモンがつくられています。
そのなかにDHEAというホルモンがあるのですが、これが生理不順に影響を与えているのです。

副腎でつくられたDHEAは、身体の中でさらに代謝され、女性ホルモンや男性ホルモンに変化します。

50種類以上ものホルモンに変換されるDHEAは、「マザーホルモン」とも呼ばれ、女性ホルモンのバランスを整えるうえで、重要なカギになる物質です。

しかし、副腎が疲れ切っていてしまうと、コルチゾールだけではなくDHEAもつくられなくなってしまうのです。

負のスパイラルを断ち切ろう

これは、女性の身体にとっては負のスパイラルです。

特に婦人科疾患や、女性ホルモンのバランスの崩れによる体調不良は、女性のQOLを大きく下げます。その結果、さらに生活や気持ちにもストレスがかかり、元気に過ごすことができなくなってしまうのです。

ストレスが生理不順を引き起こす、ここまでの流れを整理してみましょう。

ストレスがかかり、生活リズム。食生活が乱れる

副腎が疲れる

コルチゾールをつくるのにエネルギーが必要になる

コルチゾールが減り、ストレスに対抗できなくなる

ますます副腎が疲れる

DHEAの製造にまでエネルギーが行き届かなくなる

DHEAが減ると、女性ホルモンがつくれなくなる

女性ホルモンのバランスが崩れる

生理不順になる

ストレスがかかる

繰り返し

こう見ると、ストレスで生理が止まるというメカニズムは、気のせいでもなんでもなく、十分に説明できることがお分かりいただけるでしょう。

しかし、生理不順で診察を受ける婦人科の検査では、女性ホルモンのバランスが乱れていることまでは突き止められますが、バランスの乱れの原因となっているホルモンの材料の過多までは調べられません。

もちろん、生理不順の原因はDHEAだけではありません。
しかし、副腎疲労と女性ホルモンの関係について、もっと知られてもいいのではないでしょうか。

最近では、DHEAの数値を測り、補う治療をする婦人科も出始めました。
生理不順やPMSで悩んでいる、またピルを飲んだりエストロゲンを補充するホルモン治療をしている、という方は、一度DHEAの働きにも注目してみてはいかがでしょうか。

まとめ

ストレスが生理不順を引き起こし、さらにやっかいな状態になってしまう「負のスパイラル」。単に婦人科でピルをもらう程度では、根本的に断ち切ることは難しそうです。
ストレスのない生活などはできませんが、生理をくるわせてしまうほどの慢性的ストレスにさらされた生活は、ちょっと危険です。ご自身の身体をいたわるためにも、どこかで対策を取ることを考えてみてください。

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